2018年10月18日

悪夢(2)

 ジイサンが連日悪夢に襲われました。夜中に突然「うー」っと声にならない声を発し、傍へ行ったら口に手(指三本)を入れて、今にも自分の口を引き裂かんばかり。
 驚いてその手を引き抜こうとしたら、鉤状に曲げた指が歯茎に引っかかって離れない。
「手、抜いて!力、抜いて!」
 大声で呼びかけたら、そこでようやく目を覚まして手が離れました。
「どうしたの?また、怖い夢、見たんだね?」
「夢じゃないよ。もう来てるんだよ!」
「誰が来てるの?」
「Rシアが来てるんだよ。ヤツらを殺(や)らなきゃ、みんな殺(や)られる!」
「誰もいないよ。ここに悪いヤツはいないから。大丈夫だよ」
「大丈夫じゃないよ。みんな殺(や)られる!もう来てる!

 1945年8月15日。海軍偵察機の乗組員だったジイサンは、青森県大湊で日本の敗戦を知りました。ソ連が日ソ中立条約を破棄して、満州、樺太、千島と侵攻を始めたのがその6日前。服役囚で前線を固めたソ連軍が、残虐の限りを尽くして民間人を殺したのは後年になって知るところ。
 その記憶が悪夢となってジイサンを襲っているようです。
「大丈夫、大丈夫。ボクが傍にいるから大丈夫」
「大丈夫じゃないって!」
 ジイサンの不安そうな顔は、私では頼りにならないと言っているようでした。
自傷行為.JPG
 ジイサンの顔に引っ掻き傷ができて、血が垂れていました。悪夢を見ているとき、無意識に自傷行為をしているようです。顔を引っ掻くのも右手、口に突っ込むのも右手。ほぼ2時間置きに悪夢にうなされて顔に爪を立てるので、右手にバスタオルとサラシを何重にも巻いて、顔を傷つけないようにしました。
 起きてベッドに座っているときはいつものジイサンなのですが。

 動画は、脳からの指令が右手に届かないジイサン。


posted by 亀太郎 at 05:14| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月17日

悪夢(1)

 ン十年も昔の、仕事で納期に追われていた頃の夢をいまだに見ます。
 図面を制作していて、仕上げ間近なのに大きなトラブルが起きてしまう。作業道具が壊れてしまう。手がスムーズに動かない、等々。ハッとして目が覚めても、しばらくは心臓がバクバクして不安が消えません。
 これは一種のPTSD(心的外傷後ストレス障害)だと思う。戦争体験者のそれとは比べるべくもないが、仕事を辞めた後の数年間は誰とも会話できず、アパートに引きこもって完全な鬱状態でした。

 一昨日の夜、寝ていたジイサンが突然足をバタバタさせて、「あー」とか「うー」とか大声を出しました。慌てて横へ行って声をかけたら目を覚まし、「悪い奴らがいる。殺される」と私に訴えるのです。
 どうやら、暴漢に襲われる夢を見たようです。
「誰もいないよ。ジイサン、夢を見たんだよ」
 そう言ったら興奮状態は治まりましたが、その数時間後の明け方にもやはり同じ状態になりました。せん妄だったら、興奮したままで会話が成り立ちません。会話ができたので悪夢だと思うのですが、一日に何度も同じ夢を見るものなのか?
 認知症による幻覚だろうか?

 動画は、目を覚ました直後のジイサン。

posted by 亀太郎 at 05:32| Comment(5) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月16日

俄か「巨人ファン」

 プロ野球に興味がなかった私が、シーズン終盤になってから巨人を応援するようになりました。そのわけは、老人会館でたまに見かける巨●親爺が巨人ファンだから。つまり、その親爺さんと会話したいがために、ネットでせっせと巨人の情報を集めて応援を始めたのです。
 最初に話しかけて来たのは向こうから。脱衣所で着替えをしていた私に、並びのロッカーを使っていた親爺さんが、「巨人ファンですか?」と訊いてきたのでした。
 唐突な質問に戸惑っていたら、親爺さんが「いや、ジャイアンツ・カラーのシャツ着てるから」と、私のオレンジ色のTシャツを指差したのです。
「巨人ファンではないけど、この色が好きなんですよ。おとうさんは?巨人ファンなの?」
「うん。巨人ファン」
 股間のズル△ケ巨●が私をそそる。
「巨人ファンは善人なんですって。おとうさんも性格、善さそう」
 巨人ファン善人説は、好きだった直木賞作家の故・Y口瞳のエッセイにあったもの。善人と言われて、親爺さんも悪い気はしないようでした。
 で、この日はここまで。
 二回目は、その数日後に巨人のCS進出が決まってから。親爺さんがちょうどお湯に浸かっていたので、横へ行って話しかけました。
「巨人、クライマックス、出ましたね。案外、中日落合のときみたいになるかもよ」
 11年前にセ・リーグで2位だった中日がCSで優勝して、更には日本シリーズで優勝したのですが、親爺さんを喜ばせようとして会う前から用意してあったネタでした。単純にその話題を喜ぶのかと思ったら、
「いやァ、(CSで最初に当たる)ヤクルトは、強いからなァ。巨人はここまでだろうなァ」
 と超弱気。
「ダメですよ。そんなんじゃ。絶対に勝つつもりで、応援しなきゃ。はい、気合、入れて!」
    巨人ファン.png
 お湯の中で「ギュー」っと握ってやりましたよ。
 この日もここまで。
 あれから親爺さんと会っていませんが、巨人はヤクルトに2連勝してCSファイナル進出を決めました。次はセ・リーグの覇者広島と明日から対戦です。
 ご機嫌の親爺さんの巨●を、今度は長い時間かけて揉み揉みできますように。(笑)
posted by 亀太郎 at 06:16| Comment(11) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする